📖 経理の解説

交通費に源泉徴収はかかる? フリーランスと経理、両方の目線で解説

公開日: 2026年7月18日

この記事は一般的な考え方を分かりやすく整理したものです。実際の税務処理は個別の事情によって異なります。最終的な判断は、必ず顧問税理士や所轄の税務署にご確認ください。
シトロン坊や
「報酬10万円 + 交通費5,000円」の請求書。この交通費、源泉徴収するの? しないの?——これがね、フリーランスの人も、支払う会社の経理さんも、同じところで迷いやすいんだって。ぼくもよく分かってなかったから、いっしょに整理してみよう!

結論:原則、交通費も源泉徴収の対象です

いきなり結論からいきます。フリーランス(個人)への報酬を支払うとき、その報酬に含めて交通費や旅費を支払う場合は、原則として交通費も含めた金額が源泉徴収の対象になります。

「報酬」と「交通費」を請求書で分けて書いても、原則は合計金額に対して源泉徴収を行います。

なぜ交通費も対象になるの?

源泉徴収の対象になる「報酬・料金」は、名目が何であるかを問いません。原稿料・デザイン料・講演料などの報酬を支払う際に、それに伴って支払う旅費や交通費も、原則として報酬の一部とみなして源泉徴収の対象に含める、という考え方です。

くわしくは、国税庁のタックスアンサー「No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは」「No.2795 原稿料や講演料等を支払ったとき」で確認できます。

交通費が対象にならない場合もあります

いっぽうで、交通費を源泉徴収の対象に含めない取り扱いが認められる場合もあります。たとえば、会社が交通機関やホテルへ直接支払う場合や、実費を精算する形をとる場合などです。

ただし、この「対象に含めるかどうか」は条件によって扱いが変わり、判断が分かれるケースがあります。自己判断で処理すると、あとで思わぬ指摘を受けることもあります。個別のケースは必ず顧問税理士や所轄の税務署にご確認ください。

【請求する人へ】フリーランス目線のポイント

🖊 手取り額から逆算して請求しよう

交通費を報酬と一緒に請求する場合、原則はその分も源泉徴収されます。「手取りでこれだけ受け取りたい」という金額がある場合は、源泉徴収されることを前提に、請求額を逆算しておくと安心です。

源泉徴収の逆算ツールを使う(別タブ) →

【支払う人へ】会社の経理目線のポイント

🧾 源泉徴収の義務は「支払う側」にあります

受け取った請求書に源泉税の記載がなかったり、金額が違っていたりしても、正しく源泉徴収して納付する義務は支払う会社側にあります。交通費が報酬と一緒に請求されている場合は、原則それも含めて計算し直します。

消費税との違いに注意: 消費税は、請求書で報酬と消費税を明確に区分していれば、消費税を除いた報酬額だけを源泉徴収の対象にできます。いっぽう交通費は、区分して書かれていても原則は対象に含めます。同じ「別記」でも扱いが違う点が混同しやすいところです。

源泉徴収の計算ツールを使う(別タブ) →

具体例で計算してみましょう

「報酬100,000円 + 交通費5,000円」を報酬と一緒に請求した場合の、シンプルな計算例です(消費税は考えないものとします)。

報酬100,000 円
交通費5,000 円
源泉徴収の対象額(合計)105,000 円
源泉徴収税額(10.21%・1円未満切り捨て)10,720 円
差引の手取り額(振込額)94,280 円

このように、交通費を含めた105,000円に対して10.21%(復興特別所得税込み)をかけ、1円未満を切り捨てて源泉税を計算します。金額を変えて試したいときは、上の計算ツールが便利です。

まとめ

くりかえしになりますが、この記事は一般的な考え方の整理です。実際の処理や個別の判断は、必ず顧問税理士や所轄の税務署にご確認ください。

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