短歌の音数の数え方

5・7・5・7・7はどうやって数える?
〜日々、三十一音のひとりごと文藝〜

公開日: 2026年9月1日 / 更新日: 2026年9月1日

短歌の音数の数え方|5・7・5・7・7はどうやって数える?

「短歌を作ってみたい!」

そう思って言葉を並べてみると、こんな疑問が出てきませんか?

「これ、本当に5・7・5・7・7になってる?」

短歌は、5・7・5・7・7という形が基本です。でも、実際に言葉を数えてみると、「文字を数えればいいの?」「小さい『っ』はどうするの?」「『きょう』は3文字だから3音?」と、意外と迷うところがあります。

短歌で数えるのは、単純な文字数ではありません。

この記事では、短歌の音数の数え方を、実際の言葉を使いながら分かりやすく説明します。短歌を作るのが初めての人も、一つずつ一緒に数えてみましょう。

このページでできること

  • 「きょう」「がっこう」「ケーキ」がそれぞれ何音か、自分で数えられるようになる
  • 小さい「ゃ」「ゅ」「ょ」/小さい「っ」/「ん」/「ー」の4つのルールが分かる
  • 作った言葉が5・7・5・7・7に収まっているか、自分で確かめられる
  • 音数が多いとき、少ないときの考え方が分かる

短歌は5・7・5・7・7が基本

まずは、短歌の基本の形を知っておきましょう。短歌は、

5・7・5・7・7

という形が基本です。5音、7音、5音、7音、7音。合わせると、31音になります。

ここで大切なのが、

「31文字」ではなく「31

ということです。では、「音」とは何でしょう?

短歌の音数とは?

短歌の音数とは、短歌を作るときに数える音の数のことです。

短歌の音数をカウントするときは、文字の形ではなく、声に出したときの音のまとまりで数えます。

多くの言葉は、1文字がそのまま1音です。でも、そうならない言葉もあります。迷うのは、たいていそこです。

では、実際に見ていきましょう。

「文字数」と「音数」は同じではない

短歌の音数を数えるときは、文字をそのまま数えるとは限りません。まずは、分かりやすい言葉から見てみましょう。

「さくら」は何音?

さくらは、

さ・く・ら → 3音

と分けられます。文字数も3文字なので、これは分かりやすいですね。

では、少し違う言葉を見てみましょう。

「きょう」は何音?

たとえば、きょうという言葉。文字で見ると、「き」「ょ」「う」の3文字です。

では、短歌では3音でしょうか? 声に出してみると、

きょ・う → 2音

と分けられます。3文字なのに、2音。これが、さきほどの「1文字=1音にならない言葉」です。

小さい「ゃ」「ゅ」「ょ」はどう数える?

次は、しゅみという言葉を見てみましょう。文字で見ると、「し」「ゅ」「み」の3文字です。でも、声に出すと、

しゅ・み → 2音

となります。同じように、

きゃ・く → 2音
りょ・こ・う → 3音
ちゃ・わ・ん → 3音

小さい「ゃ」「ゅ」「ょ」は、前の文字と組み合わさって一つの音になります。

小さい「っ」はどう数える?

次は、がっこうです。声に出して分けると、

が・っ・こ・う → 4音

となります。小さい「っ」は、短歌の音数では1音として数えます。たとえば、

です。「小さい文字だから数えない」と考えないようにしましょう。

※同じ「小さい文字」でも、「ゃ」「ゅ」「ょ」は前の音と合わせて1音、「っ」はそれだけで1音。ここが一番まちがえやすいところです。

「ん」は何音?

「ん」も1音として数えます。たとえば、みかんなら、

み・か・ん → 3音

です。ほかにも、

となります。

伸ばす音「ー」はどう数える?

次は、長く伸ばす音です。たとえば、ケーキなら、

ケ・ー・キ → 3音

です。「ー」のような長音も1音として数えます。同じように、コーヒーなら、

コ・ー・ヒ・ー → 4音

です。

ここまでの音数を確認してみよう

ここまで出てきた言葉を、もう一度整理してみましょう。

言葉音の分け方音数
さくらさ・く・ら3音
きょうきょ・う2音
しゅみしゅ・み2音
きゃくきゃ・く2音
りょこうりょ・こ・う3音
ちゃわんちゃ・わ・ん3音
がっこうが・っ・こ・う4音
みかんみ・か・ん3音
ケーキケ・ー・キ3音
コーヒーコ・ー・ヒ・ー4音

ここでのポイントは、

小さい「ゃ」「ゅ」「ょ」は前の音と合わせて1音
一方で、小さい「っ」や「ん」、「ー」は、それぞれ1音として数える。

ということです。

実際に5・7・5・7・7を数えてみよう

では、実際に短歌を作るつもりで、音数を数えてみましょう。たとえば、

短歌「春の風 窓からそっと 風が来て 机の上の 紙を揺らした」を縦書きの短冊に書いたもの
この一首を、5・7・5・7・7に分けて数えていきます

とします。まず、

春の風

は・る・の・か・ぜ → 5音

です。次に、

窓からそっと

ま・ど・か・ら・そ・っ・と → 7音

です。次は、

風が来て

か・ぜ・が・き・て → 5音

です。ここまでで、5・7・5になっています。続いて、

机の上の

つ・く・え・の・う・え・の → 7音

です。最後は、

紙を揺らした

か・み・を・ゆ・ら・し・た → 7音

です。全部合わせると、5・7・5・7・7になりました。

5・7・5・7・7にならないときは?

短歌を作っていると、「短歌の音数が1音多い」「短歌の音数があと1音足りない」ということがよくあります。そんなときは、言葉を少し変えてみましょう。

たとえば、さきほど数えた短歌の最後の7音を、はじめは紙が揺れたにしようと思ったとします。数えてみると、

か・み・が・ゆ・れ・た → 6音

あと1音足りません。そこで、言いたいことは同じまま、言葉を少しだけ変えてみます。

か・み・を・ゆ・ら・し・た → 7音

ぴったりです。

このように、音数を数えることで、「あと1音、どうしよう?」と考えるきっかけができます。

短歌の音数が多いときは、余分な言葉を削ったり、短い言葉に言い換えたりしてみましょう。反対に、短歌の音数が少ないときは、言葉を一つ足したり、別の表現を探したりする方法があります。

音数を数えるときは、声に出してみよう

音数が分からなくなったら、実際に声に出してみましょう。

文字だけを見ていると、きょうを3文字だから3音と思ってしまうかもしれません。でも、声に出して、音のまとまりを意識すると、

きょ・う → 2音

と数えることができます。

短歌は、目で読むだけではなく、声に出して読むこともできます。音の流れを感じながら言葉を選ぶと、短歌が少し身近になってきます。

5・7・5・7・7から外れてもいい?

ここまで、5・7・5・7・7と説明してきました。では、「絶対に31音でなければ短歌ではないの?」と思うかもしれません。

実際の短歌には、基本の音数から少し外れる表現もあります。音数が多くなるものを字余り、少なくなるものを字足らずといいます。

そのため、短歌を作るときに、「絶対に31音にしなければ!」と考えすぎる必要はありません。

ただ、短歌を初めて作るなら、まずは5・7・5・7・7を目安にするところから始めると分かりやすいでしょう。

※字余りや字足らずについては、短歌の字余り・字足らずとは?で詳しく見ています。

音数が分かると、言葉を選ぶのが楽しくなる

最初は、「5・7・5・7・7って難しそう」と思うかもしれません。でも、

言葉を思いつく

音数を数える

言葉を少し変える

もう一度数える

これを繰り返していると、少しずつ短歌の形が分かってきます。

「この言葉は5音だ」「こっちは1音多い」「この言葉ならぴったり入る」。そんなふうに、言葉を選ぶこと自体が面白くなってきます。

短歌は、最初から完成した言葉を思いつく必要はありません。言葉を選びながら、一首を作っていけばいいのです。

まとめ

短歌は、5・7・5・7・7という形が基本です。そして、数えるのは単純な文字数ではなく、音数です。

今回覚えておきたいのは、この数え方。

特に、

小さい「ゃ」「ゅ」「ょ」 → 前の音と合わせて1音
小さい「っ」 → 1音
「ん」 → 1音
「ー」 → 1音

と覚えておくと、短歌の音数を数えやすくなります。

分からなくなったら、まず声に出してみましょう。そして、「この言葉は何音かな?」と考えてみる。それだけでも、短歌の作り方が少し身近になってきます。

もっと細かく知りたい方へ

音数を数えていると、さらに疑問が出てくるかもしれません。

短歌を作っていくと、こうした疑問が一つずつ出てきます。分からないことが出てきたら、それも短歌を知るきっかけです。

一つずつ調べて、一つずつ作ってみる。そうやって、少しずつ短歌を楽しんでいきましょう。

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